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フェムテックについて~自分らしく生きるための選択肢~

フェムテックについて~自分らしく生きるための選択肢~
ビジネス

2021年も終わりが近づいている。
私としては、社会人になった年ということもあり、これまで以上に時事的な出来事に関心を持つ機会が増えたように思う。 大学でジェンダーを専攻していたこともあり、今年私が特に注目していたのは「フェムテック」だ。

フェムテックとは

2013年頃、ドイツ発の月経管理アプリ「Clue」代表のIda Tin氏が、自身の運営するサービスのカテゴリを表すために使用した言葉で、「female」と「technology」を合わせた言葉である。

男性が多い投資家に自身のサービスに関心を持ってもらうため、当時相次いで登場した「○○テック」になぞらえて称したのがきっかけとされている。

その後、フェムテックは広がりを見せ、現在では「月経」「妊活」「セクシャルウェルネス」「更年期」など、 ライフステージにおける様々なイベントに合わせた製品・サービスを総称する言葉となった。

日本でのフェムテック

2000年に誕生した「ルナルナ」をはじめ、これまでも月経管理アプリなどのサービスが存在していたが、 「フェムテック元年」とも呼ばれる2020年頃から、次第にフェムテックを扱う企業が増え始めた。

その中でも象徴的なのは、2021年3月8日の国際女性デーに合わせてGUが発売した吸水ショーツだろう。 それまでも吸水ショーツを扱う企業はあったが、中心となる価格帯は3900〜6900円台であった。 対して、GUでは1490円という半額以下の値段で販売し、興味を持った人が手に取りやすい価格を実現した。

このように、フェムテックは少しずつ身近な、手に届きやすい存在となっている。

日本でのフェムテックのこれから

fermata社が2020年12月1日に発表した「2020年秋冬版 国内Femtechマーケットマップ」によれば、日本国内のフェムテックサービスは合計97サービスである。そのうち、一番多いカテゴリが包括的なヘルスケアサービスを表す「ウェルネス」、次いで「月経」、「不妊・妊よう性」となっている。

フェムテック自体が新しい考え方であり、また創業者も年代が若いケースが多いため、月経・妊よう性といった分野は起業されやすいが、更年期など年を重ねてからのサービスはまだまだこれからといった状況であるため、今後はこれらのサービスが徐々に増えていくことになるだろう。

また、現在売られている吸水ショーツも、法律上「生理用品」とみなされないため、 直接的な広告ができず、「生理用品である」ことを明確に謳えないという現状がある。
このような法令上の制限や位置づけが、現状に沿ったものになることが望まれる。

経済産業省の調査では、フェムテックの商品・サービスの普及で、2025年には2兆円の経済効果が見込まれるという。 2020年10月にはフェムテック議員連盟が発足されるなど、現在注目を集めているフェムテック。 「フェムテック」という名前ではあるが、健康に過ごせる商品やサービスは女性に限らず、全ての性別の人を幸せにするものに違いない。

全ての人が快適に、自分らしく生きることのできる社会になることを願ってやまない。

参考文献

(最終閲覧:2021/10/31)

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